NFTとは何か
NFTとは、Non-Fungible Tokenの略称です。日本語訳では非代替性トークンという意味になります。それでは、非代替性トークンとはどういう事でしょうか?
“代替”をWeblioで調べてみると以下のような意味ということがわかります。
だい‐たい【代替】[名](スル)それに見合う他のもので代えること。かわり。「路面電車を廃止しバスで代替する」「代替地」
つまり、非代替性トークンとは、他のもので代えられないトークンという意味になります。
それでは、他のもので代えられないトークンとは、どういう意味なのでしょうか。
他のもので代えられないというのは、具体例として以下のようなものが挙げられます。
- 美術館に展示されている彫刻
- 芸能人の直筆サイン
- 自分で描いた似顔絵
つまり、オリジナルに価値があり、そのレプリカ(複製)には価値が無いものといえます。
このオリジナルであることをブロックチェーン技術によって保証できるようになったのが、NFTなのです。ビットコインなどの仮想通貨にも使用されているブロックチェーン技術には改ざんが極めて難しいという特徴があり、画像や動画などの情報を唯一無二のものになることで、現実の絵画などと同様に電子上のデータでありながら価値を持つことができるようになっています。
ちなみに、日本円やビットコインなどのお金は代替可能です。また、ビットコインなどの仮想通貨は代替可能トークンということで、FT(Fungible Token)と呼ばれています。
NFTとFTの違いをまとめます。
NFT | FT | |
---|---|---|
正式名称 | Non-Fungible Token | Fungible Token |
日本語訳 | 非代替性トークン | 代替性トークン |
特徴 | 代わりがきかない | 代わりがきく |
具体例 | VRアート、NFT化したイラスト | ビットコイン、単なる画像データ |
ちなみに、トークンとは既存のブロックチェーン技術を利用して発行された仮想通貨のことを一般には指します。NFTの世界ではイーサリアムが利用されることが多いですが、私が個人的に推しているSymbolなど様々な種類のブロックチェーンでNFTは利用可能です。
NFTマーケット
NFTは現実の商店のように、ネット上で売買できる場(NFTマーケット)がいくつも存在します。世界で最も利用されているのは、OpenSeaという海外サイトです。
2021年頃から著名人によるNFT出品や落札が相次ぎ、高額なものだとNFTに数十億円の値がつくなど、盛り上がりを見せています。最近は日本国内にもNFTマーケットの開設が相次いでおり、今後もNFTは発展していくことが見込まれます。
国内だと、大手仮想通貨取引所が運営するCoincheck NET(β版)、オールオンチェーン型と呼ばれるデータ全てをチェーン上に持つことができるCOMSAやHEXA、メルカリや楽天、LINEなど企業が運営するマーケットなど、続々とマーケットが開設されてきています。
投資としてのNFT
NFTはなぜ売れるのでしょうか?
NFTはフリマアプリやオークションのように、個人間での売買ができるようになっています。つまり、安く買ったNFTを転売して利益を出すことも可能なのです。
たとえば、駆け出しの無名アーティストのイラストを購入しておいて、将来有名になったら高額で売ることが出来たりするのです。
現実世界でも高級腕時計やスニーカー、ウイスキーなども投資商品として見られるのと同じです。また数量限定のフィギュアやトレーディングカードなども高額転売がしばしば見受けられます。
NFTにもこういった希少性があるものが無数に埋もれており、それを探し出すのも一つの楽しみだと思います。